INTERVIEW
メーカーの特色や強みを組み合わせて
最適な商品を提案する
国分フードクリエイト株式会社
デリカ事業部
2015年入社
PROFILE
数ある商品の中から消費者のニーズに合った食を選び、提供できる「卸」の存在に興味を抱いた。なかでも国分は取扱い商品数が群を抜いており、活躍できるフィールドが広いと感じた。その後、面接などを通して「小商い」や「信用」といった考え方に共感し、働く社員の温かい雰囲気に強く惹かれ入社を決意。
デリカ事業部での仕事内容を教えてください。
デリカ事業部は、スーパーマーケット向けにお弁当や惣菜の原料となる商材を提案、供給しています。私が担当しているのは、関東をメインに店舗展開しているスーパーマーケット。サラダやお弁当を中心に100種類以上のメニュー、食材を供給しています。卸の役割は、ただ注文された商材を調達・供給するものではありません。消費者に喜んでもらえる商品を提案し、メーカーや得意先と共同で商品開発を行い、売上に貢献することこそが私たちのミッションです。お弁当を例にとれば、まず、数々の専門店や他チェーンのお弁当を試食・研究し、得意先がターゲットとするお客様層に喜んでもらえるお弁当の仕様をとことん突き詰めます。コンセプトが固まれば、得意先のバイヤー、食品メーカー担当者と共同で試作を重ねます。ハンバーグ弁当であれば肉ダネの肉の割合はどうするか、ソースは何味か、付け合わせはポテトかブロッコリーか……など、一つひとつ吟味し、条件に合う食材を求めて時には産地を訪問し生産者さんと直接やりとりを行うこともあります。そうして心を込めてつくりあげた商品を、多くのお客様に選んでいただけた時の達成感は言葉に尽くせません。
営業活動を行ううえで大切にしていることは何ですか?
短期的な利益を追うのではなく、長期的な視点で得意先の信頼を獲得することが大事だと考えています。もちろん得意先の信頼を勝ち取るには、さまざまな知識が必要です。食材の特色や旬、産地ごとの個性や相場はもちろん、鮮度を保ちつつ商品を供給するためには物流に関する理解も求められます。私も新米の頃は知識不足から大いに苦労しました。そこで、自分の舌で勉強しながら、わからないことは取引先(仕入先)のベテラン担当者に素直に質問し、教えていただく姿勢を心がけました。おかげで私には社外に多くの「師匠」ができました。お肉の師匠、パン粉の師匠、じゃがいもの師匠……私が徐々に得意先の要望に応えられるようになったのも、それぞれの分野の師匠に鍛え上げて頂いた経験が財産になっている為です。まだまだ勉強させて頂くことはたくさんありますが、今では共に商品開発を行う力強いパートナーとして心強い存在でもあります。
卸営業の面白さ、難しさを教えてください。
卸営業の特徴は、師匠たちをはじめとする各分野の英知やノウハウを存分に“活用できる”ことです。いくら分野を極めても、メーカーの立場であれば提案出来るのが自社商品に限られます。しかし私たちはあらゆる取引先の商品・食材を選択し、それらを組み合わせて最適な提案を追求することができます。ですから、提案や商品開発の幅に限界がありません。それが卸の醍醐味であり、面白さです。一方、難しさとは少しニュアンスが違うのですが、何かを選択することは、何かを選択しない決断を下すことです。それまで好調だった商品でも、日々変化する消費者の食生活に連動してブラッシュアップをしたり、新規の提案を絶えず行う必要があります。ニーズの変化を敏感に捉え、それにあった提案が出来なければ、淘汰されてしまいます。誰にも正解が分からない状況のなか、得意先、消費者の要望にお応えするべく立ち止まって考える時間も多くあります。うまくいくことばかりではありませんが、自分が納得のいく提案に繋げるべく日々試行錯誤しています。
描いている今後のキャリア、目標をお聞かせください。
私も中堅と呼ばれる年次になりました。現在は大手スーパ-2社を担当していますが、次のステップとしてチームマネジメントできるようになりたいと思っています。また、国分にはさまざまな部門がありますので、チャンスがあれば他部門の業務にも挑戦してみたいです。デリカで身につけた長期的な視点で得意先との信頼関係を構築するという考え方、取引先の特色や強みを組み合わせて最適な提案をめざすというスタイルは、どの部署であっても役立つと確信しています。長期的には、女性としてのライフスタイルと両立できる働き方を確立するのも目標のひとつです。卸の営業は知識や経験、人脈や信頼関係が重要なカギを握る仕事です。キャリアを重ねるごとに面白さが増す、生涯成長し続けられる仕事だと思いますので、ライフイベントとキャリアをバランスよく両立させたい。私がそれを実現することで、後輩たちのロールモデルになれればいいなと思っています。
私がむすんだ〇〇〇
「家庭の味」
「お母さんが作るポテトサラダ」をコンセプトに、主力商品のリニューアルを行いました。めざしたのは毎日食べても飽きない、ふと思い出して恋しくなる美味しさ。産地、工場を何度も訪れ、試作を重ねたこのサラダは、発売後ずっと売れ筋商品として売上に貢献しています。母に「私のポテトサラダより美味しい!」と言ってもらえた自信作です。
あなたにとって国分とは?
ホームグラウンドです。単に居心地が良い場所というだけでなく、私がピンチに陥ったときにはみんなが助けてくれ、叱咤激励してくれる、頼りになる砦でもあるのです。同じ方向を向いた仲間に支えられているという安心感があるからこそ、社外では失敗を恐れず思い切った攻めの営業活動ができるのだと思います。
国分に入社してよかったこと
メーカー、生産者、得意先、消費者と食に関わる全ての人々と触れ合えること。産地を訪問し、原料から開発に携わるチャンスはなかなかないと思いますし、お客様の意見を頂けることも貴重な機会です。自分の思いを込めた商品を日々送り出していけるのは大きなモチベーションになっています。