INTERVIEW
自身が海外で味わった日本食の感動を
世界の国と地域の人々に届けたい
国分グループ本社株式会社
海外統括部
2013年入社
PROFILE
就職活動では、フルカテゴリーの商材を扱う総合食品卸会社への入社を希望していた。きっかけは大学時代にバックパッカーとして世界を巡った際に食べた、日本食のおいしさが忘れられなかったこと。そこで、独立系の総合食品卸として海外展開に強みもある国分に入社。海外貿易に関わる現在、今度は優れた日本の食材を世界の人に届ける立場を担っている。
現在の仕事内容を教えてください。
入社直後は、国分フードクリエイトで低温商材の営業として、百貨店・スーパーマーケット・ECサイト業態を担当し、入社6年目に海外統括部貿易事業部営業課に配属となりました。貿易事業部では世界50カ国以上の国と地域に日本の食品を輸出しています。営業メンバーはおよそ10名で、それぞれ自分の担当エリアを持っています。私はこれまでに東南アジア、中央アジア諸国、ロシアエリアなどを歴任しました。現在はアジア地域を担当し、現地で営業活動を展開する、スーパーマーケット・外食企業向けの商材提案を行っています。そのほか、各国の輸入規制を考慮し、提案商材の原材料のチェックをはじめ、船会社との費用交渉やスケジュールの調整、新規得意先の貿易保険調査なども重要な一連の業務となります。一般に貿易部門というと世界を飛び回るイメージがあるかもしれませんが、実は内勤がメインの仕事です。
貿易ビジネスの面白さ、やりがいを感じるのはどんなところでしょう。
やはり自分が経験した「海外で味わう日本食」に携わることにやりがいを感じています。また、新たな日本食商材を提案し、現地にそれまでなかった日本食の文化を創るという点にも面白さを感じます。最近の例では外で購入したものを自宅で食べる中食需要の高まりを見て提案したチルド食品が、定番導入に繋がりました。国分はフルカテゴリーであらゆる日本の食材を取り扱っていますが、そのなかにはまだ海外に知られていない優れた食品が数多くあります。どの国でどんな日本の食品が喜ばれるのかは、それぞれの食文化や習慣だけでなく、タイミングにも左右されますが、無限の可能性を秘めていることは間違いありません。
貿易ビジネスの難しさ、大変さはどんなところでしょうか。
ひとつは国・地域ごとの食品規制への対応です。各国、食品添加物などの規制がありますので、食品メーカーには原材料の詳細な報告を求め、厳しくチェックを行います。ぜったい売れると確信していても、食品規制に触れるために涙をのんで諦めたという例は多くあります。また、海外との取引に関しては一応国際基準があるのですが、電子決済で支払い期間が守られないというケースにも遭遇したことがあります。この時は、現地側に国分の支払いに関するスタンスを理解いただくのにとても苦労しました。当然、それぞれで商習慣が違うため、支払いに関する感覚にも国民性が出ますが、そこはしっかり会話をすることで国分という会社を理解いただき、現在の取引に至っています。いろいろ苦労はありますが、日本食を現地の人々に紹介し、喜んでいただける嬉しさを感じています。
今後の目標、挑戦したいと考えていることを教えてください。
貿易事業部は新規得意先案件が多い部署です。輸出実績はあるものの、まだ開拓できていない市場、そもそも取引がない国がたくさん残されています。私自身もこれまでインド、モンゴルとの新規取引を開拓してきました。日本食に対する興味が世界的に高まっている今こそ、新規市場開拓のチャンスだと考えています。日本政府も2025年までに農林水産物・食品の輸出額を、今の2倍にあたる2兆円まで拡大するという数字目標を掲げています。この追い風を受けて、これまでの小売・業務用商材メインの輸出に加えて、現地の企業向けの原料売りなど、国分が国内で行っているビジネスを海外でも拡大したいと思っています。とくにフィリピンをはじめとする東南アジア諸国は、今後も人口増加が見込まれる有望市場です。ぜひ多くの人々に日本食の魅力を知っていただきたいですね。
私がむすんだ〇〇〇
「海外で出会う日本食」
低温部署での営業経験を活かした「ある商材」の提案で、これまで輸出実績がなかったメーカーの商品を世界に届けました。日本へ来たくても来られない現地のニーズをすくいあげた成功例のひとつです。過去の営業経験を活かした商材の提案で、これからも海外で日本食に出会う「縁」をむすんでいきたいと思います。
あなたにとって国分とは?
成長・気づきの場です。国分には本当にさまざまな人間がいます。それぞれの部署で刺激的な出会いがあり、失敗・成功を繰り返し、尊敬できる上司・先輩から学んできました。これからも新たな出会いを楽しみにしています。
国分に入社してよかったこと
新しい試みに対して積極的にチャレンジできるところです。これまで新規の取組みに対して最初から「無理だ」とか「できない」と否定されたことは一度もありません。現場に主体性を持たせ、社員に新しいことに積極的に挑戦させてくれる風土、企業文化は国分の大きな魅力のひとつだと思います。